12月シーズン振り返り
新年明けましておめでとうございます。今年もぼるs stoneをよろしくお願いします。
さて、先月は中々実のあるシーズンになったので振り返ってみたいと思います。
まず使ったデッキについて。
s33レジェンド2桁到達ハンマー無しアグロシャーマン リスト紹介 - ぼるs stone (仮)
レジェンドになった後はほとんどこれで回してました。
途中にミラクルローグの練習をしてレジェ4桁で5割キープ出来てるのを確認、海賊ウォリは当時のメタに合わなくて勝てなかったので取りやめ、レノロックは難しかったので一旦保留という形で結果アグロシャーマンにほぼ固定することになりました。
色々と練習していた間に2400位くらいまで落ちたわけですが、そこからアグロシャーマンに戻してから以前の記事で書いたように2桁タッチに成功、30日の午前1時に最高順位の34位まで到達しました。
一応このまま放置でTOP100の可能性があるかもしれないので少し様子見をしたのですが朝起きたら50半ばまで下がってたのでもう1,2勝しないと安全圏には入れなさそう、というわけで回したらまあ見事に100位圏外に飛ばされました。
以降30日、31日とラダーを回しまくって2桁と3桁と境界線を8往復くらいして、31日の12時すぎに50位台で後1回勝てば・・・ってところで負けて以降そのまま闇に飲まれて750位フィニッシュでした。
途中何度も「ここで勝てば100位フィニッシュ安全圏に入れそう」っていう試合があって、それらを全て落としたのが敗因ですね。
200位以内で2ptであれば放置で取れたとは思います。まあ挑戦した結果の失敗なので前向きに捉えることにします。
・アグロシャーマンのデッキリストについて
最終日のアグロシャーマンの半数以上がハンマー無し、アジュア型でした。
少なくとも12月中旬~月末までの最適なリストの1つだったのは間違いないと思います。
実際に自分と同じor1枚違いのリストで2桁フィニッシュした日本人プレイヤーも複数いますし、レジェンド上位でのマッチアップでもおそらく同じリストであろう人と何度も当たったので。
1枚違いに関しては自分も実は最終日に入れ替えたのでちょっとだけ解説します。
南海の甲板員を1枚に減らしてアヤ・ブラックポーを入れたリストです。
このデッキリストの強みはアグロシャーマン等、海賊シナジーを利用したデッキに対して序盤で盤面を取りやすいことで、序盤に盤面を抑えることで相手が対処出来ない4/7/7を出したり、ダメージレースを優位に進めて相手に処理を強要させることにあります。
当然ですが全く同じリストだとこの強みは無くなります。引きが良い方が盤面を取れるので。
そうするとどこで勝負が決まるかと言うと序盤に盤面を奪い合った後のミニオンの場持ちの良さになります。
お互い序盤でミニオンを残して4/7/7を通すためにリソースを切っていくため、その後に盤面を作りやすいカードが出てくると対処する札がほとんどない上に無視しようにも盤面を作られると一気に打点が出てまくられるのでどうしようもないです。
というわけで場持ちの良いミニオンを入れましょう、ってなると翡翠シナジーがあって盤面に2体出て、尚且つ断末魔でさらにミニオンが出てくるアヤになるわけです。
ケーアンでも悪くはないと思うんですがスタッツがアグロ寄りではないのでアヤの方が良いと判断しました。
さて、削るカードですが同じリスト同士の対戦であれば1ターン目の1/2/1の素出しは爪、パッチーズで処理されて明らかに弱いので甲板員です。
他に選択肢としては野獣の精霊を削るのもありますがこれはアグロ同士において致命的になりがち、爪は腐りやすいカードなので1枚にしても良いですが爪1枚にするとこのリストの強さが出なくなるので方針を貫くために爪は2枚にしておきたいです。
というわけで同じリスト、似たリストが増えた最終日はアヤを採用し、甲板員を1枚減らしました。
これに関しては同じ考えを持ってリストを同じように入れ替えたプレイヤーもいたみたいです。
・月末ラダーについて
自分は2桁を争う月末ラダーは始めてだったので新鮮でした。
何より国内、国外の有名プレイヤーと頻繁にマッチアップするのが楽しいですね。
今まで見てるだけだった世界を体験出来るというのは嬉しいことです。
次は体験するだけじゃなくて勝ちに行かないといけないんですけどね。
・今年の目標について
タイトルとは関係ないですが新年なので一応目標を書いておきます。
○2桁フィニッシュ
○新スタンダード環境でフリーズメイジを開発する
この2つをとりあえず上げておきます。
それでは。
おわり
自分のハースストーン2016年を4つのターニングポイントで振り返る
どうも。ぼるです。
今年もそろそろとは言いながらもまだ月末ラダーというビッグイベントが残っていますが、なんとなく今年の振り返りをしたいと思ったのでざっくりと書いていきます。
適当に振り返るのは今までも何度もやってきたので自分の中でこの1年の中にあった大きな成長ポイントをピックアップして書いていきます。
・3月末フリーズメイジで初レジェ
まずはこれ。
レジェンド到達という大きな関門を突破したことでそれ以降に「回せば自分はレジェンドになれる実力があるんだ。今負けてランクが下がっても回せば上がるんだ」という意識でラダーを回せるようになってランクが下がることへの恐怖心が無くなりました。
結局回さなければランクは上がらないので回すのを怖がらない姿勢は大切だと思います。*1
・6月中旬クトゥーンドルイドでレジェンド41位到達
このブログの読者が増え始めたのもこの記事を書いた時くらいからですかね。
s27レジェンド到達クトゥーンドルイド - ぼるs stone (仮)
このデッキリストは当時のメタに上手くハマっていて、それが機能している間はレジェンド帯でも勝つことが出来ました。
5月はレジェンドになった後ひたすら負け続けていたので「上手くメタにハマればレジェンド帯でも勝てるようになった」のはこの時期からかな、と思います。
7月の下旬にもチャイナテンポメイジで順位をかなり上げているのでクトゥーンドルイドを使っていた時期からその程度の実力がついたのかなと思います。
・9月下旬ハスゲ杯#10準優勝
8月あたりからラスカル鑑定団のメンバーが次々と結果を出していて、全く実績を出してない自分が嫌だったので9月はたくさん大会に出て結果を出そうと思っていました。
今までラダー中心だったので1デッキ使えればそれで良かったのですが、大会中心になってくると構成を変える場合も考慮して5,6デッキは使えるデッキを用意する必要がありました。
1つのデッキに特化した練習ではなくて複数のデッキをそこそこ使いこなすための練習をしていたのがこの時期です。
複数のデッキを同時に触っているとゲームプランに関する理解が深まります。
デッキごとに勝ち筋が全く違うのでそれらを意識して使い分け、逆に似通った部分を関連付けることでプレイングの視野が広がりました。
月末には賞金付きのハスゲ杯で準優勝を取ることができ、無事実績皆無勢を脱却しました。
ハスゲ杯#10 準優勝 デッキリスト等 - ぼるs stone (仮)
・12月中旬アグロシャーマンでレジェヒットの直前
これに関しては自分でもよくわからないんですが、突然今まで考えてもなかったプレイングを考えて答えを出せるようになりました。
具体的にはフェイスorトレードのシーンであったり、この状態だと何ターン後にリーサルになるか、それまで自分のヘルスが持つか、トレードして負けを先延ばしにして勝ち筋が消えないかどうか・・・・
打点計算で先を読む力みたいなものが身に付いた気がします。
その結果レジェヒットした後、300位~4桁で何度も上下を繰り返しつつ、直近3日間で勝率60%をキープして2桁タッチに成功しました。
アグロシャーマン以外のデッキを使っていてもそういった打点計算が見えるようになったので何かが変わったのは間違いないと思います。何がどうなったのかは分かりませんが。
s33レジェンド2桁到達ハンマー無しアグロシャーマン リスト紹介 - ぼるs stone (仮)
ざっくりですが自分の中で大きく成長した4つのポイントを振り返ってみました。
今年のブログ記事はこれがラストになります。
それではまた来年もぼるs stone、ぼるをよろしくお願いします。
*1:レジェンドの順位が下がるのは今もまだビビってます。
雑記:プレイングの知識問題+チームに入るメリット
今回のテーマ:プレイングにおける知識問題について
突然ですが問題です。この問題は導入部分なので面倒なら飛ばしても構いません。
先攻は相手、シャーマン。後攻は自分でフリーズメイジを使っていて終末予言者を初手に引いています。
この時、相手の動き次第では1ターン目にコインから終末予言者を出すべきパターンがいくつかありますが、それらを全て選択してください。
注意点:実戦を見据えて1つの選択肢について遅くとも60秒以内に結論を出してください。また、その根拠も考えてください。マリガンや手札状況等は特段考慮することなく、あくまで一般的な場合で構いません。
選択肢.相手の行動
A.トログ
B.マルグルトン
C.甲板員(+デッキからパッチーズ)
D.ちんけなバッカニーア(+デッキからパッチーズ)
E.精霊の爪
ではシンキングタイム
答えはスクロール後に。
(自分の思う)答えはA.トログ、D.ちんけなバッカニーアの2つがコインから終末予言者を出すべきパターンです。
理由を説明します。
まず前提条件として対シャーマンはアグロ、ミッド問わず序盤に終末予言者を出して盤面の拡張を防ぐことが重要です。可能な限り通して盤面リセットをしたいところです。
Aについて
トログ→ゴーレムの動きをされた場合には後攻2ターン目で終末予言者を出しても翡翠の爪or精霊の爪+海賊何かorライトニングボルトor炎の舌のトーテムで返されて最低でも盤面に2/3と3/4が残り、両方ともフロストボルトか松明を切って処理しないといけないスタッツです。この裏目があまりにも厳しいのでコインから出すしかありません。
ゴーレム以外でも今のアグロシャーマンには翡翠の爪が入っていて、これでも5点なので残り2点で処理されますし、海賊系のミニオンを出されると返されるパターンがあまりにも多いので話になりません。
とにかく終末予言者を盤面で処理出来る状態になるのだけは避けるべきなのでコインを切って出します。
Bについて
マルグルトンであればオーバーロードで打点が増えることがないのでトログよりも通りやすくなり、1ターン目から出す必要性はなく、2ターン目に出せば良いです。
ゴーレムを2ターン目に出されても3ターン目に炎の舌のトーテムかライトニングボルト、精霊の爪+甲板員パッチーズくらいしか返す手段はなく、ライトニングボルトであれば盤面に処理しなければならないミニオンが1体のままで、他の2つは確率的に低いので期待値的に見たら相手の3ターン目を飛ばせてコイン温存も出来る動きの方が強いと思います。
Cについて
これは悩みどころですがコイン+ヒロパで甲板員を処理すれば盤面の打点が1点になるので2ターン目に出してもBと同じく通る確率が高いです。
Bに比べて困るところはコインを使ってしまう点ですね。逆にパッチーズはヒロパでいつでも処理出来るので楽です。
Dについて
これはコインから即終末予言者でないとダメですね。
理由は2ターン目翡翠の爪をされた場合に7点が確定してしまいます。
また、トログと同じく今後武器を付けられた場合に3点のクロックになるので処理が必要なミニオンになってしまいます。なのでゴーレムを出された場合でも終末予言者が通らなかったらAと同じ状態になるので負けです。
Eについて
これは言うまでもなく盤面にミニオンがいないので次のターンで良いです。
空の盤面に出すのは次のターンに大きなミニオンが出ることが濃厚で、それを阻止したい時だけなので。
というわけで長くなりましたがこれが自分の出した答えです。
どうでしょうか。時間内に回答を出せましたか?根拠も出せましたか?
多少意見や回答が違ってても理屈として成り立ってればOKだと思います。
これが出来た人は多分フリーズメイジでアグロシャーマンと何度も対戦してる人、もしくはアグロシャーマンでフリーズメイジの上手い人と何度もやった人、あるいは抜群のセンスか経験を持っている人でしょう。
出来なかった人は「無理に決まってんだろ」って思うんじゃないでしょうか。自分もその立場ならそう思います。
というわけで本題。
この正解を実戦で見つけるにはどうすればいいのか、です。
結論から言うと「覚えるしかない」です。
何度も対戦しているとこういうパターンを何度も経験して、振り返ってじっくり考えてみると答えが分かるようになります。答えが分かったらそれを覚えます。それだけです。
逆に言うと知らなかったらいきなり実戦で正解を出すのは難しいと思います。
ハースストーンにはこういう「知らないとその場じゃどうにもならないプレイング」がたくさんあります。特定のマッチアップの特定の条件下でのみ有効に働く、普段であればあまりやらないor一見強くないプレイです。
これを自分は知識問題と呼んだりしていますが、それについて少し話します。
こういった知識問題は前述の通り何度もやったり、じっくり考えてようやく気が付くものです。
しかもめんどうなことにこの手の知識問題はマッチアップごとに大量にあるので網羅するのは困難です。トッププレイヤーですら無理なんじゃないでしょうか。
ただ、自分の得意なデッキ、好きなデッキを何百試合と回しているとある程度はそのデッキにおける知識問題の回答は手に入ります。
自分はだいたい200試合くらいで最低限、500試合あれば満足出来るくらいの知識が手に入ると思っています。*1
1デッキだけで良いならともかく、4HERO1BANであれば4デッキ必要なので2000試合必要になりますよね。これだけ時間かかってたら多分メタも変わってまた覚え直しになります。無理です。死にます。
じゃあどうしましょうっていう話になりますよね?
1つの選択肢として上手いプレイヤーの動画を見ることです。上手いプレイヤーは知識問題の答えを知っているので特定のプレイを覚えていくことでその場に対応することができるようになります。
もう1つ、自分がオススメする選択肢として上げるのが複数人でチームを組んで教えあうことです。これが今回2つ目のテーマです。
今回のテーマ2:チームに入るメリット
モチベーションが上がる、対戦相手が増える、マッチアップの検証や研究が出来る等色々なメリットがありますが一番大きいのはこの知識問題の回答の共有だと思います。
普通にやってたら数百試合かかるものをメンバー内で教え合えばあっさり解決できたりします。
先日、自分の所属するラスカル鑑定団内でとあるマッチアップの検証中にこの手の知識問題のシーンが出てきました。
自分(とラスカルさん)はマッチアップしたデッキ両方とも得意ではなかったのですが、このマッチアップのうち片方が得意なメンバーの一人が一言いいました。
「このマッチアップならここでこのカードを使った方が良い」
それに対して対戦相手側のデッキを得意としているメンバーが言いました。
「上手い人はそれをやってくる。やられると結構厳しい」
自分(とラスカルさん)は知らなかった上、そのプレイが一見するとテンポ的にもアドバンテージ的にも良いとは思えないし、何か良いことがあるようにも見えなかったので困惑していましたが二人が理由を説明してようやく納得しました。
ラスカルさんは「はぁー・・・なるほどねー」って言ってました。
自分も「いやーそれは詳しい人じゃないと分からないなぁ」って思いながら聞いてました。
こういうことはわりとあります。
チームに入って教え合いをするということはもちろん自分もそれなりに武器を持っていないとほかの人からもらってばかりになるのであまり良くないでしょう。
ただ、何か1つ得意なデッキを作っていればどこかのチームに入って積極的に意見交換をすることでこういった知識問題で専門分野以外のデッキについても多少は分かるようになります。
自分は独力で使えるようになったデッキもいくつかありますが、いくつかのデッキは知識問題をほかの人からおしえてもらって使えるようになったものです。
実は今月レジェンドに到達したアグロシャーマンのリストも最適化するに当たってチームメイトのtakayanさんとbenyasuさんから1つずつ知識問題に関するヒントをもらっていて、それを上手く組み込んだ結果あのリストになりました。
こうしてコミュニティに入るのに抵抗がある人もいると思います。
だからこそ逆に自分から声をかけていけば案外簡単にコネクションは得られたりするものだったりします。
というわけで自分から積極的に動いてチームに入りましょう。
おまけ
ラスカル鑑定団は現在チームメンバーを募集していません。ご了承ください。
また、ラスカル鑑定団メンバーのブログはリンクから見ることが出来ますので興味があれば見てください。
今回のテーマだった知識問題に関してはSoratoさんがかなり丁寧に記事に書いてくれているのでオススメです。自分のブログは知識問題についての言及は少なくてどちらかというと全体的なイメージを重視してます。
Hearthstone-Sorato (Soratoさんのブログ)
おしまい
*1:最低限というのは大会等でどうしても構成上出さざるを得ない時に出すとか、ランク5くらいで安定して勝ち越せるとかその程度です。満足出来るレベルというのはレジェンドラダーを回したり、大会で自信を持って出せるくらいです。