ぼるs stone (仮)

ハースストーンについて思ったことを書いていきます

ウンゴロ環境におけるフリーズメイジの変貌を追う

どうも、新環境のメタについていけてないぼるです。

 

今回はまたまたフリーズメイジについてです。

多くのプレイヤーが新環境のスタンダードでフリーズメイジは消えると思い、さらには公式からもフリーズメイジはワイルド行き宣言を受けたわけですが、何事もなかったようにウンゴロリリースから数日でトップメタに戻ってきました。

その後もリストが細かく変わりつつ常にトップメタを走っているわけですが、そのリストの変貌を追ってみることにします。

 

と、その前にスタンダードから落ちた主なカードについて少し解説を。

・アイスランス

言うまでもないキーカードですね。フロストボルトと組み合わせてバーストダメージを狙えます。去年10月くらいからはコボルトと合わせて更に火力を上げてOTKするためのキーパーツとして機能していました。

公式から「フリーズメイジが常に環境にいたのでスタンダードから追放するためにアイスランスを落とした」(意訳)とまで言わしめたほど。

・忘れられた松明

一昨年の2月頃からミッドレンジ系のデッキに対してスピードで勝つためにアントニダスに変わって採用され始めたカード。

特徴は序盤に除去として使っても中盤以降に火力として戻ってくるため、除去にカードを使いすぎて削りきれないといった状況が減ります。

また、ミッドレンジ系のデッキに対してダメージレースで勝ちきるためのキーカードになります。

・ソーリサン皇帝

中盤以降に出すことでOTKするために火力を圧縮する他、手札を多く溜め込むフリーズメイジと単に相性が良いことで採用され続けたカード。

去年10月以降のコボルト型が流行してからはOTKパーツを圧縮する重要な役割を担っていたキーカードでもあります。

 

 

ではこれを踏まえて日付順にリストを見てみます。

 

4月8日*1

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おそらく最初に出回ったであろうリスト。

スタンダードから約2日で完成という驚くべき早さです。

このリストは魔法学者によって秘策を確実に手札に入れること、メディヴの従者による3点ダメージとミニオントレードによって序盤の除去性能を上げています。*2

フロストボルトを切ることなく序盤を乗り切れるのは後半の火力にも繋がります。

そういった点で忘れられた松明の代役を魔法学者とメディヴの従者が担っています。

 

Thijs式カラザンフリーズメイジ紹介 - ぼるs stone (仮)

自分が最初にこのリストを見た印象は「カラザンのThijs式のアレと同じだな」でした。

このリストでも同じ理論で作られていますが、Thijs式と比べて魔法学者がある分序盤に安定感があります。もちろんスタン落ちしたアイスランスのせいで火力は落ちていますが。

回してみてもその感想は同じで、なかなかの勝率を出せていましたし、理にかなった構築だと感心しました。

ただし、このリストの致命的な欠点としてアントニダスからファイアボールを2枚以上作れないというものがあります。*3

 

 

4月12日

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ウンゴロで追加された始原の秘紋を利用して火力の補填やアントニダスの種を増やすことを意識したリストですね。

序盤の除去は魔法学者のミニオントレードと火山ポーションに依存していて初期リストに比べて安定感に欠ける印象です。

自分はこのリストを見た印象では「なんかすごくスパムの匂いがするけど結果出してるから文句言えない」という感じです。

少し回しましたが火山ポーションがハンター以外に刺さりにくい上、序盤のトレード性能の低さから火山ポーションが引けなかった場合に何もできずに削られるのでやめました。

ハンターしかいない異世界であればフリーズメイジの中では最も強いリストかもしれません。

 

 

4月12日

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前述のリストを回して序盤の弱さを感じた結果、自分流にアレンジしたデッキリストです。

しばらく回してみてかなりの手応えを感じており、2つのリストの良いところを取ったような感覚でした。

結果を出してからドヤ顔でブログやTwitterに上げようと思ってました。思っていました。(過去形)

 

 

4月13日

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前の項で過去形であることを強調したのは即座に1枚違いのリストで結果を出したリストがリツイートで回って来たからです。

フレイムストライク→パイロブラストとなっていて、ミニオン処理よりも火力を重視しています。

4月中旬から開催されている大型大会、Japan Majorでもこの形、またはこれに近い形が多く採用されていました。

現環境における完成形に限りなく近いものと言えると思います。

 

 

4月20日

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世界一のフリーズメイジ使い、Laughingが数日間の研究の結果、現在のベスト形と言ったリストです。*4

本人曰くパイロ2枚は試していないそうですが、Laughing神がベストというのならこの形がベストなのでしょう。

始原の秘紋が入ったことで過剰ドローの可能性が上がっているのでドロー系ミニオンは1枚減らしても良いという判断だと思います。

ここまで来るとリストの大きな変化もなく、固まったと言ってもいいでしょう。

 

 

番外編

17日くらいからはフリーズメイジミラーやミッドレンジパラディン、ローグやプリーストの泥棒対策として秘策を喰らうものを採用した形も見られるようになりました。

ランク戦で有効とは思えないのですが一定数存在しているのでマッチアップの偏りによっては勝率が上がるのかもしれません。

大会においては3タテしやすいフリーズメイジを狙いうちするためにフリーズメイジを持ち込み、ミラーゲームで秘策を喰らうものを使って勝利することも考えられます。

ミッドレンジパラディンにもある程度有効なので大会向けのテックカードとして採用する価値は高そうです。

その場合はどこにメタを貼るのかによりますが、フレイムストライクやパイロブラスト、アイスバリア等が抜ける候補になると思います。

 

 

 

・ざっくりした今回のまとめ

なんだかんだ言ってフリーズメイジは生き残るもんですね。

今後メタによって追い出される可能性は大いにありますが環境次第ではトップTierのデッキに対するカウンターとして戻ってくるでしょう。

その時にどういうリストになっているかは分かりませんが、化石デッキなのでどうせ数枚入れ替わっただけなんじゃないかと勝手に予想してます。

ともかく現環境で十分に強いデッキ、Tier2相当のデッキであることは間違いないのでこの機会に新しくなったフリーズメイジを使ってみてはどうでしょう。

 

おわり!

*1:日付に関しては全てahirunさん(@_ahirun)のツイートを参照しています。時差などの影響で若干のズレがあるかもしれません。いつもahirunさんありがとうございます。

*2:魔法学者はサーチドローで標準スタッツと素晴らしい性能なのですが、マッドサイエンティストとかいうサーチしてそのまま貼り付けてしまうぶっ壊れカードと比較してしまうので強すぎるようには思えないのが悲しいです。

*3:後攻であれば最大3枚まで作れますが運次第。また、生き残れば複数枚手に入りますがそもそもファイアボールを大量生産しないといけないマッチアップでは相手が確定除去を持っていることが多いのであまり意味がないです。

*4:Laughing:海外の配信者。フリーズメイジばかり使っていて、世界一のフリーズメイジ使いは?と問われるとほとんどの人が挙げるであろう誰もが認めるフリーズメイジプロ。Laughingにかかれば3:7の不利マッチは五分のマッチになるらしい。