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ぼるs stone (仮)

ハースストーンについて思ったことを書いていきます

マルチor自然の回帰?

今回はドルイドの除去カード、「マルチ」と「自然の回帰」について書いてみようと思います。

多くの人が2ドローされることを嫌い、デメリットの大きさをきちんと図らずにマルチを選択しがちですが、それに対していちゃもんを付けていきます。

 

新カード追加に関する話はしません。だって強さとかメタとか予想してもあたるわけがないですから。*1

 

では本題です。

マルチと自然の回帰、どちらか1枚をクトゥーンドルイドに入れるとしたらどちらにしますか?

 

多分99%の人がマルチと即答しますよね。自分もそう思います。実際にs27で最終的に使ってたクトゥーンドルイドにはマルチを採用していましたし。

参考1:s27レジェンド到達クトゥーンドルイド - ぼるs stone (仮)

参考2:シーズン27を振り返ってみる - ぼるs stone (仮)

ただその結論に至る過程を考えていくと色々と見えてくるものがあったのでそれを記事にします。

*2

 

目次

1.確定除去のコスト比較

2.マナ差と手札差

3.自然の回帰の方が強い場合、マルチの方が強い場合

 

 

1.確定除去のコスト比較

まずそもそも確定除去(=体力にかかわらず除去出来るカード)の適正コストを考えるところからスタートしましょう。

一番分かりやすいのはローグの5マナカード「暗殺」で除去以外の効果がついていません。

というわけでコスト5が妥当ということになります。

さらにメリットのついたウォーロックの「魂抽出」やプリーストの「埋葬」はコスト6になっていて、コスト5よりも高いので妥当と言えますね。

逆にデメリットがついたカードであればメイジの4マナカード「動物変身」、シャーマンの3マナカード「呪術」などミニオンが残るものはコスト5よりも低く、これも妥当と言えるでしょう。

ドルイドの「マルチ」は3マナで「相手にランダムなミニオンを1枚手札に加える」デメリットが、「自然の回帰」は1マナで「相手に2枚ドローさせる」デメリットがついています。

クラス間の補正もあるので一概には言えませんが、「相手にランダムなミニオンを1枚手札に加える」効果は「0/1の挑発を盤面に残す」効果と同じくらいのデメリットとして設定されているみたいですね。

一方で「相手に2枚ドローさせる」のは相手にメイジの3マナカード「魔力なる知性」を無償で使わせることとほぼ同じなので「自然の回帰」は3マナ分のデメリットを背負ってると考えて良さそうです。

 

ここまでの話をまとめると「自然の回帰」は実質コスト4の確定除去で「暗殺」よりもコスト的には低く設定されているとして良さそうです。

同じ手順で考えて「ランダムなミニオンを1枚手札に加える」効果がコスト換算して1以下であればマルチは4マナより軽い除去カードとなり、コスト面で自然の回帰を上回っていると言えそうです。

・・・・・まあワタリガラスの偶像のことを考えると1マナ以下なんてのはすぐに分かるんですけどね。

 

というわけで自然の回帰(4マナ程度)よりマルチ(3.5マナ程度)の方がコストに対する効果の面では上回っていると言えそうです。

 

 

2.マナ差と手札差

前述の通り除去だけの効果で取り出すと自然の回帰は4マナ、マルチは3.5マナ程度なわけですが、実際のカードのテキストはそれぞれ1マナと3マナで自然の回帰の方が低くなっています。

この2マナの差がどう影響するか考えます。

 

まずハースストーンというゲームは基本的に盤面を取り合うゲームです。

盤面で有利を持っている側が相手に対しダメージを与えることができ、都合の悪いトレードは回避することができます。

また、盤面を有利にする強いミニオンを出すためにはそれ相応のマナを支払う必要があるので、盤面を取るためには効率よくマナを使えた方が良いと言えますね。

効率よくマナを使うための方法はいくかありますが、そのうち1つは手札を多く抱え、マナを余ることなく最適な選択肢が取れるようにするという方法があります。ただしこれは手札をため込むために途中でマナを消費してしまっているということに気をつける必要があります。

別の方法としてはデメリットが付いている代わりにマナコストよりも強い能力を持つカードを使って相手と相対的にマナの差を付けるという方法があります。

「自然の回帰」はまさにその典型的な例です。

 

追加としてドルイドのクラス特性も考慮してみましょう。

「野生の繁茂」と「練気」を使って相手とマナの差を広げ、それによって盤面を有利にするクラスです。

ということはマナの差を広げるという性質を伸ばす上では「自然の回帰」の方が強い気がしてきませんか?

 

しかしマナを効率よく消費する方法として手札を増やして最適な選択肢を取るという方法があり、相手にそれを与えてしまうというのは相手がマナを効率よく消費しやすい状況を作ってしまうことになります。

マナで差をつけた分、手札で差が付いてしまう、マナと手札の比重をどう考えるか、論点はそこへ帰着します。

 

 

3.自然の回帰の方が強い場合、マルチの方が強い場合

ここまでの流れで自然の回帰の方が強い場合はマナ差をつけた方が手札差をつけるよりも強い場合だと考えることができます。ここで気をつけるのは1マナ=手札1枚ではないということです。*3

具体的な例を挙げてみます。

・相手が既に大量の手札を持っていて、消費しきれない場合

→対レノロック等、手札をため込むコントロールデッキで頻発します。特に中盤までのマナが少ない状態では出せるカードが1枚しかない、等もざらにあります。こういったケースでは自然の回帰のデメリットはほとんど無くなります。

・相手が手札を簡単に補充する手段を持っている場合

→対ズーでしばしばあります。手札を与えても与えなくてもどうせドローして都合の良いカードを出そうとします。当然手札が多いほど都合の良いカードがある可能性が高くなりますがマナ差の優位と比較すると重要度はマナ差が上だと思います。

・相手の手札が溢れる場合、ファティーグ勝負になる場合

→デメリットがメリットに変わります。最強です。

・リーサルが見える時

→あまりない状況ですが、1マナで挑発ミニオンを突破して残り9マナを使えばリーサル・・・なんて場合は相手の手札なんて関係ないです。

・中盤戦で中型ミニオンを除去しつつ中型ミニオンを出して盤面を取りたい場合

→クトゥーンドルイドを使用していて一番目立ったのがこのシーンです。5~8コスト帯で相手の中型ミニオンを1マナで除去し、残ったマナぴったりで同サイズのミニオンで返すことで盤面を取れます。この場合、マルチだと3マナ使うため残りのマナで中型サイズのミニオンが出せなくなって盤面を取れないという状況になります。*4

 

次にマナ差より手札差が重要視されるマルチの方が強い時の具体例を挙げてみましょう。

・相手の手札が少ない場合

ドローの少ないアグロ~ミッドレンジのデッキ相手によくあります。相手は手札が少ないためにマナを使い切ることができず、盤面を取りやすくなります。ここでドローをさせてしまうと選択肢が広がり、マナをきれいに使い切ってくるので盤面を取られやすくなります。両者ともに手札が少ない場合も当てはまります。

・相手がコンボデッキの場合

→ドローさせるのは危険です。コンボパーツが揃うまでの時間が短くなります。そのためコンボとは無関係なカードを送るマルチが優秀です。

・自分が有利に立っている場合

相手のデッキ問わずよくあります。自然の回帰でドローさせることで逆転のチャンスを与えるよりもほとんどの確率で逆転の起点にならないミニオンを送るマルチの方が良いです。

 

さて、この比較をしてみると

自然の回帰:対ウォーロック、コントロールデッキに対して優秀

マルチ:アグロ~ミッドレンジの幅広いデッキに対して優秀

ということになりますね。

s27~現在の環境ではアグロシャーマン、ドラウォリ等のアグロ、テンポ、ミッドレンジのデッキが流行していて、マルチの方が優秀な状況になりやすいと思えます。

これによって「今の環境であればマルチの方が良い」という結論に至りました。

当然ですがこれから先、新カードの追加等でズー、レノロック、コントロールデッキが流行する可能性はあります。その時には「今の環境であれば自然の回帰の方が良い」という結論になるかもしれません。

 

 

 

・まとめ

2ドローされるデメリットがどのくらい重いかは状況によって異なる

現環境であればデメリットが重くなりやすく、マルチの方が良い

今後の環境次第では自然の回帰の方が優秀になる可能性もある

 

 

 

おわり!

 

 

○あとがき

2ドローされるのって嫌だなぁって人多いと思います。だって必ず相手のデッキに入ってる使えるカードをドローされるわけですから。

でもそれだけの理由で没にしてたら見逃してしまうものもあります。

そういうことを言いたかったのです。

今後もデメリットのあるカードがたくさん出てくることは間違いないですが、その時にデメリットの重さを考慮してから採用候補から外した方が良いと思います。

新カードに対してそういう視点で考えて新しいデッキを作りたいものです。

*1:毎月レジェになる人数が全サーバー合計でだいたい1万人程度だとしましょう。この辺の人たちはある程度ゲームを理解していて強いデッキを作れるポテンシャルを持っていると思います。1万人がそれぞれ複数のデッキを考えて全ての中で上位10個くらいの良かったデッキがメタに入るとして、それをたった一人の人間が予想出来ますか?って言われたら無理ですよね。どんなトッププロでも1万人相手には厳しいと思いますし、自分なら無理です。

*2:ここでクトゥーンドルイドに限定したのは自分が検証する上でクトゥーンドルイドを使ったからです。トークンドルイドでも似たことが言えると思いますが細かい部分で違いは出てくるかもしれません。

*3:簡単な比較として魔力なる知性が3マナで手札を1枚増やすカードです。ですが手札1枚増えることによって広がる選択肢と3マナ増えることで広がる選択肢はマナと手札の内容によって変動します。マナ少ないのに手札が9枚から10枚になってもあまり選択肢は増えませんし、9マナから10マナになっても手札が1枚しか無ければ選択肢はほぼ増えません。

*4:相手有利の盤面で自分にターンが回ってきて、返しのターンに五分になるのか自分有利になるのかでは大違いです。7マナでの回帰+闇アラコアで相手の盤面を空にして5/7挑発なら高確率でそのまま次のターンでも有利を続行出来ますが、マルチを使って4/4/2聖なる盾だと簡単に五分に戻ります。